ANAのこんな印象

インターチェンジから遠い市街地(信濃川右岸)の居住者は、相当遠距離へ出かける時でないと高速道路の便利さを実感しにくかった。
つまり、高速道路へのアクセスに時間をとられ、総所要時間での短縮効果が大きくならないからである。 それでも、長岡の場合は、関越自動車道が東京へ通じているからまだ需要があるものの、横断道系で、しかも縦貫道への接続が遅れるようなケースでは、短距離利用の発掘はとりわけ重要である。
もちろん短距離利用促進には前述のハードな対策に加えて、割引料金制度を充実させ、地方都市ドライバーの時間価値に対応した料金設定が工夫されなければならない。 いずれにせよ、ハード、ソフトの対策を組み合わせて、地方都市間交通の足として高速道路を定着させるべきであろう。

高速交通時代のつなぎ役地方圏では、新幹線、空港、高速道路のすべてを至近に備えることはかなり困難なことから、高速道路への期待が高まるのは前述した。 しかし、高速道路が新幹線、飛行機や船の代役をなしうるわけではない。
やはり、数百キロメートルの移動には、新幹線を好む人も多いであろうし、一〇〇〇キロメートルに近づけば飛行機利用が増えよう。 あるいは遠隔地への貨物輸送であれば、船舶が主役である。
高速道路の平均利用距離は普通車で五〇〜六〇キロメートル、大型車で一四〇〜一五〇キロメートルといったオーダーなのである。 したがって、期待されるのは高速道路を使って、多少離れていても新幹線駅、空港、あるいは港に短時間でアクセスできるようにして、高速交通手段の未整備状況をカバーすることである。
いわば、高速交通手段間の乗継ぎを高速道路を媒介にして図ろうというのである。 この考えは、すでに四全総等でも述べられており、改めて繰り返す必要はないが、しかし、整備計画に含まれている東北自動車道酒田線が、庄内新空港の至近を通るにもかかわらず、インターチェンジが計画されていなかったという例もあり、現実には考えどおりにいっていないことを窺わせる。
国の縦割り行政の弊害で、各高速交通手段の整備が、ともすれば連携関係を失いがちであることを思えば、高速道路をつなぎ役としつつ、地域全体として高速交通ネットワークを実現していく絵を描くのは、地元自治体の役割であろう。 インターチェンジ、アクセス路、乗継ぎ用駐車場、高速バス、さらに割引料金制等を組み合わせて、高速道路が持つ、高速交通諸手段のつなぎ役としての機能を高めていくことが望まれる。

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